特定非営利活動法人 沖縄県就労支援事業者機構

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協力雇用主とは

犯罪・非行の前歴のために定職に就くことが容易でない刑務所等出所者等を、その事情を理解した上で雇用し、立ち直りを助ける民間の事業主の方々です。

再犯防止を支える協力雇用主

協力雇用主とは

犯罪や非行をした人たち(刑務所出所者等)は、再び地域に帰ってきます。
これらの人たちが再犯や再非行に至らないためには、仕事に就き、職場に定着して、責任ある社会生活を送ることが重要です。
一方で、保護観察終了者のうち無職者の再犯率は有職者の約3倍で、刑務所再入所者の約7割は再犯時に無職です。
刑務所出所者等への就労支援を効果的に実施し、再犯や再非行を防止するためには、協力雇用主の方々の存在が不可欠です。

協力雇用主の現状

現在、全国に約14,879社の協力雇用主がいらっしゃいますが、実際に刑務所等出所者等を雇用してくださっている事業主は、そのうち約600社で雇用された人は2,898名に留まっています。
また、建設業、サービス業、製造業が全体の約8割を占めるとともに、従業員規模100人未満の事業主が全体の約8割を占めています。
刑務所等出所者等の円滑な社会復帰・職場定着のためには、事業主の方々との適切なマッチングが重要です。
そのため、幅広い業種の事業主の方々にご登録いただきたいと考えています。

国の支援制度

国の支援制度

就労・職場定着奨励金

刑務所出所者等を雇用した場合、最長6か月間、月額最大8万円をお支払いします。
※ 刑務所出所者等に対して、OJTや生活指導等を実施していただき、保護観察所にその状況の報告を行っていただきます。

最大48万円

就労継続奨励金

刑務所出所者等を雇用してから6か月経過後、3か月ごとに2回、最大12万円をお支払いします。
※ 刑務所出所者等に対して、OJTや生活指導等を実施していただき、保護観察所にその状況の報告を行っていただきます。

最大24万円

身元保証制度

身元保証人を確保できない刑務所出所者等を雇用した日から最長1年間、刑務所出所者等により被った損害のうち、一定の条件を満たすものについて、損害ごとの上限額の範囲内で見舞金をお支払いします。

最大200万円

トライアル雇用制度

刑務所出所者等を試行的に雇用した場合、最長3か月間、月額4万円をお支払いします。
※ 事前にトライアル雇用求人をハローワークに登録していただくとともに、雇用保険に加入していることが条件となります。

最大12万円

職場体験講習

刑務所出所者等に実際の職場環境や業務を体験させていただいた場合、講習委託費をお支払いします。
※ 社会保険に加入していることが条件となります。

最大2万4,000円

事業所見学会

刑務所出所者等に実際の職場や社員寮等を見学させることにより、就労への意欲を引き出します。

 

協力雇用主さんの声

沖縄県 古川様

私が「沖縄県暴力団離脱者社会復帰支援協議会会長」の21年間を含め、25年間取り組んできた「更生支援活動」で学んだことは、どんな形であれ、他人様に危害を与えてしまい、本人自らも、また大きく傷ついているという事です。その一例として、ある「保護観察対象者」からの手紙の一部をご紹介いたします。

保護観察対象者「K」君からの手紙(抜粋)
古川様 まずはじめに、私のような人間を社員の一員にして下さり本当にありがとうございました。言葉では言い表せないくらい感謝の気持ちで一杯です。…(省略)…私は今まで、本当にたくさんの人に迷惑をかけて、たくさんの人を不幸にしてきました。全て己が欲の為だけです。たくさんの物を盗んできました。なぜ、こういう人間を受け入れてくれたのだろうと考えます。…(省略)…。

一部省略しましたが、その気持ちを忘れずに社会への第一歩として、進んでもらいたいと期待しております。また、当社グループは、いつでも「明るい笑顔のお帰りなさい」の気持ちで、これからも立ち直りに向けた取り組みを進めて参ります。

沖縄県 山下様

私たちは、高齢者、障がい者、児童を対象とした第2種社会福祉事業を展開している。これまでに数名の対象者を雇用してきた。立ち直ろうという意識が、勤務態度や職場での人間関係に表れている。
対象者の適性や能力を活用することで大きな戦力となっているし、利用者からも信頼されている。人生は長く、対象者にとって、再チャレンジは必要である。
企業の社会的責任と人材確保の視点から今後とも就労支援に取り組んでいきたいと考えている。

沖縄県 金城様

私たちは、一人ひとりと向き合い、じっくり話を聴く姿勢を大切にしています。
社会の一員として、居場所を確保する為には、安定した仕事に就くことが重要です。
当社では、協力雇用主として次の3つの約束をしています。①あいさつ ②整理整頓 ③早起き。それが仕事をすること、仕事をし続けることと信じています。

鹿児島県 水口様

少年たちを受け入れることは簡単。だけど迷っているのだったら止めたほうがいい。受け入れる側が生半可な気持ちでは預けられた方が傷つく。親の気持ちで、育てるという覚悟で接しないと。

佐賀県 岡本様

差別されることなく楽しく働けること、将来のことを話せる仲間がいること、こういったことが更生につながっていくのではないかと思います。

福岡県 野口様

協力雇用主は、彼らの立ち直りを信じ、職場を提供し、その立ち直りを最後まで信じ切ることです。

愛媛県 大岩様

どんな形であれ、人様に危害を与えてしまい、それ以上に本人自らが傷ついているに違いないと思う。「何が会っても常に君のことを心配している我々がいるんだぞ」といつも強く訴えかけ、心の中に温かいものが芽生えることが一番大切と思う。

大阪府 田中様

私が25年間取り組んできた更生活動で学んだことは、対象者に対し、諦めない心を持ち続けることが最も重要なことであり、それを実践することがやがて人を変えていくということです。

愛知県 野々山様

対象者と過ごした期間、そして現在、私は思うことがある。彼らにも然るべき「場所」があるはず。それを我々が共に探す。そして「場所」を見つけた時、しっかりとその場所で人生の持ち場を守るようになる。対象者もこの世に生を受けた以上、必ずどこかに生きる場所がある。その場所が見つかる日がくるまで、共に更生への道を歩むこと、それが我々の担いではないか。

静岡県 成島様

協力雇用主は不安が沢山あると思う。私の会社も保護観察対象者を雇ったが、辞めてしまう者もおり、残念に思うこともある。しかしやんちゃだった者が更生してくれた。そして今度は協力雇用主になり、若者を育てている。

神奈川県 関根様

就労支援とは、職場を提供するのみならず、定着させることにあると思います。そこには本人の就業意欲と彼らを受け入れる職場・同僚の支援と調和が必要です。これまで9名を雇用し「更生に寄り添う喜び」を感じています。

北海道 石橋様

様々な方を雇用して思うことは、働く気持ちがある人は仕事の遅い早いはあるにしても、何とかなります。協力雇用主として就労の機械は与えます。それに答えるのは、採用された方々です。雇用するからには立ち直ることを心から期待しています。

特定非営利活動法人 沖縄県就労支援事業者機構